医療先進国のアメリカでは、どんな育毛治療がメジャーなのでしょうか。
FDA(日本の厚生労働省のようなもの)による新薬の認可が早いアメリカの場合、日本では使えない育毛治療の薬も多数出ています。ちなみに日本でもAGA治療で人気のミノキシジルやフィナステリドは、いずれもアメリカの製薬メーカーが開発したものです。(ミノキシジルは1999年に国内でも認可、フィナステリドは2005年に認可されています)
そんな日本以上に育毛治療の選択肢が豊富なアメリカですが、実はアメリカでは、薬と同じくらい自毛植毛手術は人気の治療法で、毎年10万人以上が手術を行っていると言われています。
なぜ自毛植毛治療がここまで人気かというと、アメリカ人の合理的発想も関係しているのかもしれません。
自毛植毛治療は手術をすればその後のメンテナンスは不要です。薬によるAGA治療の場合、何か月、何年も服用を続けないといけず、一度の出費は少ないですが長期的に財布からお金が出ていってしまいます。また薬による治療だけでは薄毛の進行を止めることができても、フサフサに髪の毛を戻すことはほぼ不可能でしょう。
また、手術を希望する人が多いため自毛植毛費用がリーズナブルな点も見逃せません。
アメリカやヨーロッパの場合、1グラフト辺りの植毛費用は500円程度が相場です。日本の場合は1グラフト700円~1200円程度が相場ですので、その安さは一目瞭然ですよね。
このような理由もあり、一度の手術でイメージ通りのフサフサな髪型に戻ることができる自毛植毛は、アメリカで特に人気なようです。
なおアメリカの自毛植毛法はFUT法が主流で、同じ植毛術である人口毛植毛は、法律で禁止されています。以前は盛んに行われていましたが、移植後に頭皮が炎症をはじめとして化膿、感染症、異物反応を起すなど様々なトラブルがあったためです。さらに人口毛植毛は数年たつと残念ながら抜け落ちてしまいます。
そこでアメリカでは人口毛植毛を禁止して、一生涯に渡って髪の毛が定着する自毛植毛が主流になりました。
医療先進国のアメリカやヨーロッパでも積極的に取り入れられている自毛植毛は、日本でももっとメジャーになっていくでしょう。